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2008年11月 5日 (水)

小室哲也について

小室哲也逮捕のニュースは、衝撃でした。

芸能人といえば、たいていは大麻所持で逮捕されるのですが、今回は詐欺罪ということで・・・これまた驚き。




そこで、ちょっと小室哲也について振り返ってみましょう。

小室哲也の音楽。いわゆる「小室系」と呼ばれる音楽は似ているとよく言われます。これは当然の話で、俗に言う「小室コード」が底辺に流れています。コードとは、ギターを習った人ならば必ず最初に勉強するもののひとつで、CだのAだのAmだのがこれにあたります。
(ちなみに、ギターを挫折する人は、F
のコードが原因だそうです。私もそうでしたw)

Arm-Fm-GM-CMというコードで流れていくのが、小室コード。

これは、我々にとって魂の根源から揺すぶられるコードです。




この小室コードをC調に直してみると、Am-F-G-Cとなります。

さて、このコード上に単純な音符を置いてみましょう。

♪ラー ♪ファー ♪ソー ♪ドー(↓)


そう、授業開始のチャイムの音楽ですね。これは、魂を揺すぶられます(笑)。

この基本形に様々な肉付けがされていくと、TMN時代の「Get Wild」ができあがったりします。




さて、この小室コードを批判する人もいます。 曰く、「単純だ」 「類似品ばかりじゃないか」

実は、私自身も90年代半ばくらいの小室絶頂期には、そう考えていたひとりでした。続々と産み出されるヒット曲、それを統括する小室コード。「なんだよ、これ。ワンパターンじゃないか。俗っぽいなあ・・・」と、いささか冷ややかな目で見ていたものです。


しかし、つらつらと考えてみれと、小室がヒット曲を増産していった期間をひとつの「時代」として考えてれば、パンク・ロックが隆盛を極めた「時代」よりも、その期間は長かったのです。

それを考えると、小室ってすごかったんだとつくづく感じます。




ただ、影響力という点で見ると、小室が果たした影響って何だったんだろう?

確かに、小室が及ぼした力には凄まじいものがありました。小室絶頂期は、NHKの「うたのおねえさん」までが、「張った声質(別名、キーキー声)」で選ばれたくらいです。

しかし、人々に与えた影響力という点で言えば、90年代初頭のバンド・ブームの方が強かったのかもしれません。イカ天の名称で呼ばれた「三宅裕司のいかすバンド天国」で沸騰したバンドブームは、様々な個性的なバンドを世に産み出しました(たま、カブキロックスなど)。

ただし、バンド・ブームは影響力の大きさにもかかわらず、求心力となる中心的存在がなかったために、有象無象のバンドを排出して終焉を迎えました。




それじゃ、小室絶頂期の求心力になったものは、何だったんだろう・・・・と考えると、やはり私は小室コードだったと思うのです。もう少し表現を変えるならば、小室コードが持つ「心地よさ」だったのでは?


話は急に変わりますが、小室哲也と小室コードいう存在を見ると、どうしても私はバッハを思い出すのです。




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 「音楽の父」と呼ばれるヨハン・セバスチャン・バッハですが、この人は「変奏曲」を多く作曲しました。

 「変奏曲」とは、ひとつの主題を様々な変化を加えて曲にするものです。言うならば、小室が小室コードに様々なバリエーションを加えていったのと同じように、バッハも様々なバリエーションを加えていきました。

 もちろん、バッハと小室を同列にすると、クラッシック関係者に怒られますので(苦笑)、同列に置くことはしませんが・・・



 バッハの音楽は数百年の歳月に耐えて現在まで脈々と生きているのに対して、小室哲也の音楽は10年の歳月に耐えられませんでした。これを「音楽性の深さ」と断言するのは簡単なのですが、それでは、なぜ小室哲也の音楽は音楽性の浅さにも関わらず、人々をあれほど魅了したのでしょうか。

 2000年を境にして、小室哲也が音楽シーンに閉める割合は急速に低下していきました。人々は「心地よい音楽」「心地よい、歌いやすい音楽」よりも、「じっくりと聞かせてくれる音楽」を求めるようになったのです。

 つまり、時代が小室哲也を必要としなくなったということなのでしょう。


 そこに想いを馳せるとき、小室哲也は美空ひばりや山口百恵と同列に扱われてしかるべき存在であることに気づきます。

 美空ひばりや山口百恵は「時代と寝た女」と表現されました。世相を代表する歌手は星の数ほどあれども、時代そのものを体現する歌手は稀です。そういった稀な存在のひとりとして、小室哲也はいつの日か再評価されることがあるのだろうと感じます。




 
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