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2009年10月に作成された記事

2009年10月21日 (水)

新型インフルエンザの流行について

市内でも新型インフルエンザの拡大が懸念されています。
実際に、村岡小学校が全校閉鎖されるなど日に日に感染者は増加している模様です。

さて、市内でも19日より医療従事者(救急関係の市職員を含む)を対象とするワクチン接種が始まりました。

ワクチンの数には限りがあるため、
 ①医療従事者(10月19日開始)
 ②妊婦(11月初旬に開始予定)
 ③基礎疾患者(11月初旬に開始予定)
 ④小児(12月中旬に開始予定)
 ⑤1歳未満の小児の保護者(来年1月予定)
 ⑥小中高生・高齢者(来年1月予定)
という順番でワクチン接種を行う予定です。もちろん、時期については感染の度合いやワクチンの生産量により異なります。

④の「基礎疾患者」とは次のような人を指します。
 1.慢性呼吸疾患
 2.慢性心疾患
 3.慢性腎疾患
 4.慢性肝疾患
 5.神経疾患・神経筋疾患
 6.血液疾患(白血病、再生不良性貧血など)
 7.糖尿病
 8.疾患や治療に伴う免疫抑制状態
 9.小児科領域の慢性疾患

「9.小児科領域の慢性疾患」とは、1~8までの基礎疾患をもつ小児のことで、これら小児は他の小児に優先してワクチン接種を受けることができます。

気になるのは、老健施設や老人ホームなどの施設に入所している高齢者です。これら施設においても行動計画を立てて綿密な予防が行われているので、ご安心ください。

誤解を招きかねない表現ですが、今回の新型インフルエンザは、新型であるがゆえに感染力は異常に強い一方で、病状そのものは季節性インフルエンザと比較すると軽いように思われます。

確かに新型インフルエンザによる死者は出ており、油断はできません。しかし、季節性インフルエンザによる死者数はもっと多いのです。

怖いのは風聞に惑わされて過剰な反応をすることです。現実に、市内の医療現場は現在混乱状態にあります。



かかりつけのお医者様によく相談され、わからないことがあれば下記のところまでお問い合わせください。

○勝山市新型インフルエンザ対策本部
 TEL 87-0888
  (8:30~17:30)

上記以外の時間外及び土日祝日
 TEL 88-1111
    勝山市役所 宿日直



2009年10月20日 (火)

それは勘弁いただきたい。


平野官房長官が、子ども手当の財源について地方自治体の負担を求める可能性があることを明言しました。


いや、何て言うか・・・もうやめましょうよ。子ども手当。

「全額国費ということがマニフェストに書いてありますかね」とまで言われると、さすがに鼻白むより他にありません




YouTube: 子ども手当相違 長官「地方負担」原口相「国費」



藤井財政相は「子ども手当に文句を言う奴は、マクロ経済がわかっていない」との発言をしましたが、マクロ経済学的に言っても、投資効果を生むとは思えません。この子ども手当。

2009年10月13日 (火)

鳩山首相の優雅な一日

北朝鮮が威嚇行動のためかミサイルを5発発射しました。

日経より。

鳩山由紀夫首相は13日朝、北朝鮮が12日に朝鮮半島の東海岸で短距離ミサイル5発を発射したと韓国の聯合ニュースが伝えたことに関して「事実だとしたら大変遺憾なことだと思う。それ以上のことをコメントする状況にない」と述べた。東京・田園調布の私邸前で記者団に語った。

私が引っかかったのは、首相のコメントのなかの「事実だとしたら」という文言。何だか他人事のように聞こえます。ミサイル発射を報道陣の質問で初めて聞いたかのようなコメント。

ちょっと気になったので、12日の首相動静を。

午前10時現在、東京・田園調布の私邸。朝の来客なし。
午前中は来客なく、私邸で書類整理などして過ごす。(ここで2発、発射)
午後も来客なく、私邸で書類整理などして過ごす。(ここで3発、発射)
午後5時24分、私邸発。
午後5時59分、皇居着。幸夫人とともに、天皇、皇后両陛下と夕食。
午後8時35分、皇居発。同9時3分、私邸着。
13日午前0時現在、私邸。来客なし。(了)

穏やかな1日です。日本近海でミサイルぶっ放された国の首相とは思えません。

韓国、中国、アメリカが今回のミサイル発射については公式に非難の声明を出し、6カ国協議への影響を考慮したコメントをだしていました。翻るに、我が国は何の声明も出していません。

小さな政府であろうが大きな政府であろうが、自民であろうが民主であろうが、国家がまずやることは国防です。
せめてミサイル発射の情報が来たら(来てないのならば、もう国防にすらならない)、官邸に移動するくらいのことはしてもらいたいもの。

Photo_2


だから、こんなことを言われるんです。





私は民主党を支持するものではありませんが、首相にはやはり頑張って欲しいのです。

仮にも、我が国の宰相なのですから。














2009年10月11日 (日)

うまいもんまつり

昨日は、「秋のうまいもんまつり」が行われる長尾山総合公園へ。


勝山の地のうまいものを集めた「うまいもんまつり」。今年も盛大に行われていました。

各地域のうまいものがずらりと並んでいます。もちろん、私の地元、北郷町の「鮎寿司」も。これ美味しいんですよね。happy01


毎年色々と買い込むのですが、今年から新たに「お買い物リスト」に加わったのが
 
西ヶ原のにんにくみそ

西ヶ原でにんにくを生産していることは前から存じておりましたが、ここで作っているにんにくみそが殊の外美味。これ塗って焼けば大概の野菜は美味しくいただけますし、料理のアクセントに絶好なのです。

こういったイベントの時しかお目にかかれないので、次に買えるのはおそらく「年の市」。それまでの分を購入しました。








あちらでこれを買いこちらであれを買いと、まるで回遊魚のように進んでいた私と息子は、そこで目を奪われました。



Photo
えちぜん鉄道のジオラマが!!lovely


しかも、発坂駅が忠実に再現されているではありませんか。

発坂タクシーまで!!







このジオラマ、ぐるりと1周するのですが、発坂駅の真後ろにも駅がありました。


H21

志比堺駅なんですって。

何てマニアックな駅をもってくるのでしょうか。coldsweats02



うーん、たまらん。




そして、志比堺駅を超えると、


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市荒川の水力発電所まで!!



見事な出来です。good



















これは鉄道マニアの方々3人が作り上げたジオラマだそうで、普段はえちぜん鉄道の本社に飾ってあるとのことでした。こういったイベントのときに貸し出すそうです。


あー、こういうのを見ると作りたくなりますよね。





2009年10月10日 (土)

究極の税金の無駄遣いww

保育園で色々な本を借りてくる長男(5歳)が、トンでもない本を借りてきました。happy02


Photo
子供は「なぜ?なに?」がお得意です。

世の中に溢れるマークに興味を持ってしまった長男は、外へ出るたびに、私たちに尋ねてきます。

「ねえねえ、あのマークはなに?」




いよいよ面倒くさくなると、こちらも対応策を講じることに。
「パパ、あのマークはなに?」
「う~ん、わからないな。調べて教えてちょうだい」
「うん、わかった」


これで乗り切ったと思っていた私が浅はかでした。本当の災厄はこの後にやってくるのですから。weep

本当に調べてきた長男は、色々な人に説明したくて仕方がありません。その説明を延々と聞く羽目に陥ったのです。




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車を運転しているときは、講釈を聞くのが日課になりました。

「ねえねえ、パパ。あの青いマーク。知ってる?」

「知らないな。教えて」

「うんとね。あれはね。『していほうこうがいきんし』って言うんだよ」




指定方向外禁止・・・おそらく意味も分からずに言葉だけ覚えたのでしょうが、自動車免許試験以来、聞いたことのない単語を聞きましたよ。coldsweats01








さて、先日のこと。例によって車の中でマークの説明を聞いていた私の前に、このマークが。


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「ねえねえ、パパ。あのマークは『しんにゅうきんし』っていうんだよ」

「そうか。進入禁止か」











そこで、私はふと尋ねてみました。

私:「あれはどういう意味のマークなの?」

息子:「入っちゃダメっていう意味だよ」

私:「そっか。それじゃ、何が入っちゃダメなの?」

息子:「ええっとね。自動車と自転車と人が入っちゃダメなの」

私:「そっか。それじゃね。自転車と自動車と人が入っちゃダメなら、何が入っていいのかな?」

息子:「ええっとね。ええっとね・・・・・・」


しばし首を捻っていた息子は、ハタと何かに気づいたようにflair



息子:「
犬とかネコとかは通っていいんだよimpact

息子よ。勝山市は、dogcatのために税金使って道路整備しているわけじゃないんだよ。happy01







2009年10月 9日 (金)

我、過てり。

鳩山政権が誕生してから、そろそろ一月が経とうとしています。

そういえば、政権誕生以来、このブログで誉めたことがありません。それも片手落ちというもの。何か誉めるところがないものか?としばし沈思黙考してみたところ、ひとつだけ思い当たる節がありました。

なにしろ、鳩山政権が誕生してから社民党がまともに見える。

連立政権誕生当時、社民党なんかと連立くんだら品位を落とすばかりだろうに・・・と私は浅はかにも考えてました。

だって、そうじゃありませんか?

かつて、東京、はとバスの夜のコースで天下の成駒屋、中村歌右衛門に難癖つけた都議会議員がいました。曰く、売春行為(花魁)を助長するようなものは文化の名に値しない、それを国立劇場という国税を注ぎ込んだ場所でやるのは言語道断。この台所感覚で文化破壊を進めた大場暢子という都議会議員は、旧社会党でした。

拉致問題を解決する使命を帯びて北朝鮮に渡った村山訪朝団は、拉致問題や不審船問題を棚上げして帰ってきました。涙ながらに娘を帰して欲しいと横田めぐみさんの両親が頼んでいたにもかかわらず。あまつさえ、拉致事件を放置しておいて彼らがなしたことは、食糧支援だったのです。これも旧社会党の村山富市と、自民党きっての親朝鮮派、野中広務がしでかしたトンでもない不始末でした。

その社会党の直系末裔が、今の社民党です。

ならば、そんな輩を政権に入れてどうするのだ?と訝しく思う方が当たり前というもの。

ところが、あれだけどうしようもなかった社民党の方がまともな発言をする回数が多い。これは新鮮な驚きでした。

社民党の皆さん、非礼をお詫び致します。

マスコミの本音

人間、うっかりすると本音がポロリと漏れるようです。



岐阜新聞のコラムで、前政権を懐かしむコラムが登場しました。



Ws000003 


















・コラムは権力者や世相を、上手にやゆしたり茶化したり冷やかしたりするから受ける。 それが民主党中心に政権交代してからは、何だかやりにくい。


◆国民の大きな期待を受けて誕生した政権だし、支持率も高いから下手な批判はできない。 読者を敵に回すことになりかねない。誕生間もない政権の揚げ足取りも大人気ない。


◆ああ、読み間違いやら失言やらで、次々とネタを提供してくれた前首相の時代が 懐かしい。(輝)


これだけ突っ込みどころ満載だと、逆にどこから突っ込んで良いものか迷うところです。


「支持率が高いから下手な批判はできない」というのであれば、逆に言えば、「弱い者いじめしかやらない」ということ。


別の視点から言えば、ポピュリズムを煽っているのがマスコミであることを暴露しているに等しいですね。なるほど、支持率が高いと批判しにくいというのも、よく理解できます。支持率100%の首領様を批判するマスコミはかの国にはいませんし。





「誕生間もない政権の揚げ足取りも大人げない」

これはすごい一文ですな。

まず、第一に、ハネムーン期間と呼ばれる政権誕生100日を超えれば、マスコミは現政権の批判をするものです。しかし、その批判は揚げ足取りだと本人が認めてしまっている点。

そして、麻生政権への批判は、批判ではなく、単なる揚げ足取りだったと図らずも認めてしまった点。

政権誕生間もなくして世界同時不況に襲われ、その沈静化に成功した麻生政権。中国・フランスを押さえ込みIMFを救った首相として、世界(特に第三諸国)の賞賛を浴びた麻生首相でしたが、麻生首相が尽力していた時期にマスコミは「漢字の読めない首相」と揚げ足を取るばかりでした。






というよりも、揶揄するところがありすぎるでしょう?鳩山政権。


何しろ、未だに首相所信演説すらしていない。こんな首相は初めてです。今月に臨時国会開かれるのでしょうか。開かれないでしょうね。

だって、開いて所信演説なんかした日には、質問受けなきゃいけませんから。選挙前に言ってたことがほとんど実現できなくなった今や、質問に答えることすら不可能ですよ。


身辺問題も危険ですよね。何しろ故人献金疑惑で、日本の内閣史上初めて現役首相が逮捕されるかもしれないのです。


景気対策は遅々として進まず、閣僚の不用意な発言で円高は進む、株安は止まらない。


そんな中で、首相がやっていることと言えば・・・


Photo_2



















夫婦揃ってファッションショー(苦笑)。


これを揶揄せずに、何を揶揄しろと言うんでしょうか。

2009年10月 4日 (日)

民主出でて、家庭滅ぶ

民主党が遂に、外国人参政権と並んで党是ともいえる「夫婦別姓法案」を提出する。

今回は、ちょっと変わったところから。



韓国の中央日報より

日本政府が、夫婦が異なる姓を使用する夫婦別姓制度を導入することにしたと読売新聞が27日に報道した。



日本政府は速ければ1月の通常国会で民法改正案を提出する計画だ。現行の民法は結婚すれば夫婦の姓を夫か妻のどちらかの姓に統一するよう定めている。



民主党と法務省がまとめている民法改正案は、▽結婚する際に夫婦が同姓にするか別姓にするかを決定でき▽結婚可能年齢を男女とも18歳(現行では女性は16歳)にそろえることが核心だ。



夫婦が別の姓を持つ場合の子どもの姓を決める方法については、民主党と法務省の立場が異なる。民主党は「出生時に選択できるようにする」としているが、法務省は「2人以上の子どもが生まれる場合には姓を統一する」とする方針だ。



日本の女性界では以前から「結婚する女性が男性の姓を使うのは女性のアイデンティティとキャリア維持などに障害となる」とし、女性が結婚前の姓を維持できるよう認めることを要求していた。しかし「日本伝統の家族制度が崩壊し、家族の連帯感を害し、子どもに混乱を与える」という反対世論に押されいつも失敗に終わっていた。しかし民主党は先月の総選挙で「選択的夫婦別姓制度の早期導入」を政策集に明記していた。



保守自民党政権に対抗してきた民主党は、1998年にもこうした内容の民法改正案を共産・社民党とともに国会に提出したが、自民党の反対で廃棄されていた。



その後民主党はほぼ毎年同じ改正案を提出してきたが、議席数不足で改正案可決には失敗した。2001年に内閣府が行った世論調査では、夫婦別姓制度に賛成する意見が42.1%で、反対の29.9%より多かった。



ここで皆さんは、オヤッと思われたのではないだろうか。



>民主党は先月の総選挙で「選択的夫婦別姓制度の早期導入」を政策集に明記していた。



選挙のときにマニフェストを読んだのだが、そんなものは無かった・・・という人は、民主党の目論見にはまってしまった人である。



ご存じの方はご存じだが、ご存じでない方は全く知らないというものが、この「政策集」。正式には「政策INDEX2009」であるが、
「民主党の裏マニフェスト」
との通り名を持つ。




民主党は先月の総選挙でマニフェストを出した。しかし、このマニフェストは表のマニフェスト。国民の理解を得られないようなものは何も書かれていない。口当たりの良い「高速道路無料化」「子育て支援金」「農家の所得補償」などが書かれているばかりで、真のマニフェストはこの裏マニフェストなのだ。




私のブログを読まれるような奇特な方ならば、既にご存じのことだろうが、ほとんどの有権者はこの裏マニフェストの存在を知らない。




そして、民主党の汚いところは、総選挙での大勝をもって「政策INDEXも承認された」とヌケヌケとほざくところである。




もちろん、この選択制夫婦別姓制度は堂々と政策INDEXにも盛り込まれている。
http://www.dpj.or.jp/policy/manifesto/seisaku2009/01.html#選択的夫婦別姓の早期実現




この問題についてはかねてより私は反対の立場を採ってきた。




なぜなら、「変える必要がないから」である。




はっきりと申し上げよう。

夫婦別姓とは、親子別姓である




なぜ国民の皆さんはこの問題に関して意識が低いのか、それを常々疑問に感じてきた。思うに、別姓推進論者の言う
「皆さんにご迷惑はおかけしません」
という武器があまりにも強力だからだろう。





「世の中には夫婦同姓のおかげで困っている人たちがいます」
「どうか夫婦別姓を認めていただきたい」
「何も変わりません。同姓にするか別姓にするかの選択肢が増えるだけです」
「同姓にしたい人は今までどおり同姓にしてください。別姓にしたい人だけ別姓にするのです」
「したがって、皆さんにご迷惑はおかけしません」




この論法は極めて危険なものだ。というよりも、身分制に関する社会制度のほとんどは、この論法で変えることができる。

「世の中には一夫一婦制度のおかげで困っている人たちがいます」
「どうか一夫多妻制を認めていただきたい」
「何も変わりません。したい人だけすれば良いだけのことで、皆さんにご迷惑はおかけしません」






「世の中には国籍のおかげで困っている人たちがいます」
「どうか重国籍を認めていただきたい」
「何も変わりません。したい人だけすれば良いだけのことで、皆さんにご迷惑はおかけしません」





この論法のミソは「何も変わりません」との点にある。世の中、別姓にしたくらいでは変わらないのだから認めてくれたって良いだろう?と言われると、何となくそんな気もする。






しかし、次のケースを考えていただきたい。





制限時速40キロの道路がある。この道路を通って通勤している人から、次のような主張があった。
「この道路の制限時速を60キロにして欲しい」



理由を聞けば、制限速度を緩和することで会社に一刻も早く到着できるとのこと。




「制限速度を60キロにしたからといって、『全ての人が60キロで走らねばならない』というわけではありません」
「従来時速40キロで走ってきた人は、今までどおり40キロで走ってもらえば良いのです」
「選択肢を増やすだけのことなのです」
「ですから、皆さんにご迷惑はおかけしません」






時速60キロに緩和した後に、時速40キロで走る人たちと時速60キロで走る人たちが混在することはいたづらな混乱のもとになる。「あなたには迷惑をかけませんから」という言葉だけを信じれば、あなたに直接影響はないはずだ。しかしながら、社会規制を変えることは否応なしにあなたを渦中に引き込む可能性を持つ。






「夫婦別姓は親子別姓である」とのテーゼを掲げる理由もここにある。





あなたは佐藤さんだと仮定しよう




あなたは「夫婦別姓は、したい人だけすれば良いのです」という別姓推進論者の言い分をもっともだと思った。そして、「俺に害が及ばないのならば、反対する理由もないからいいや」と傍観してきた。そして、別姓推進論者の言うとおりに法案は改正され、別姓が認められた。




別に別姓法案が通ったところで、あなたの周りの生活が激変することはなかった。「やれやれ、杞憂だったか」あなたは胸をなで下ろし、今まで通りの日常を過ごす。




ようやく子供も大学を卒業し定職についた。そして、息子が彼女を連れてきた。可愛い女の子だ。気だても良さそうだし、これならばうまくやっていけそうだとあなたは内心喜ぶ。





しかし、息子の妻となるこの女性は驚愕の一言をあなたに投げつけるのだ。

「私は結婚しても佐藤の姓は名乗りません」
「生まれてくる子供にも佐藤の姓は名乗らせません」




あなたは息子に問いかける。
「なんとか佐藤の姓を名乗らせるわけにはいかないのか」
「お前しか跡取りはいないんだ」
「内孫が佐藤の姓を名乗らないなんて、おかしいじゃないか」




しかし、息子は申し訳なさそうにあなたに答えた。
「父さん。結婚は二人でするものだろう?だったら、彼女の意思も尊重しなくちゃ」




そんな言葉で納得できないあなたは、執拗に食いさがる。
「しかし、お前自身は納得できるのか?お前は佐藤の姓を名乗っている。彼女は田中さんだ。生まれてくる子供が田中の姓を名乗るということは、父親になるお前と、お前自身の子供との姓が違うということだぞ?」




息子はあきらめたように言った。
「仕方ないよ、父さん。世の中がそうなっちゃたんだから」
「僕だって彼女と姓が違うのはイヤだ。でも、彼女が姓を変えないことを結婚の条件にする以上、仕方ないじゃないか」




しばらく問答が続いた後に、あなたの息子は言い放った。
「むしろ、僕は父さんに腹が立つ」




いきなり怒られたあなたは、その理由を尋ねた。「父さんが悪いというのか?」
「だってそうだろう?父さんたちの世代がしっかりしていれば、こんなことにはならなかったんだよ」
「別姓法案なんて通すからこんなことが起きるんだ」
「なぜ、あのときに反対してくれなかったんだ!」




いくら悔やんでも後の祭りだ。仕方がない。この少子高齢化社会で嫁の来てがあるだけでも感謝しなければならない・・・と、あなたは我慢することにした。


数年後、あなたの娘が結婚したいと相談してきた。聞けば、鈴木という相手の男性は職業的にも立派だし性格も温厚である。これは反対することもない。





そのとき、あなたの脳裏に嫌な記憶が甦ってきた。「まさか、俺の娘まで別姓を名乗るなんて言うんじゃないだろうな」





あなたが心配するのはもっともなことだ。嫁いだ先で「私は旧姓を名乗ります」なんて宣言したら、嫁ぎ先の義父・義母がどう思うだろうか。そんな一時の感情にまかせて、無理を通せば嫁ぎ先で辛い思いをするのは娘の方なのだ。




恐る恐る尋ねたあなたに対して娘はケラケラ笑いながら答えた。
「別姓なんてバカみたいなことしないわよ。結婚するんだから同姓になるのが当たり前でしょ?鈴木の姓を名乗るわよ」





良かった。娘は毒されてなかったかと安堵したあなたは、結婚の話が進むのを目を細めて見守っていた。






ところが、数ヶ月後のことである。娘が目を腫らしながら帰宅した。興奮状態で手がつけられない。一体何事かと尋ねたあなたに娘は語った。
「彼のお義母さんが、私に言うの」
「あなたは結婚しても旧姓を名乗ってくださいって」
「しかも、生まれた子供には鈴木の姓を名乗らせるって」






あなたは血が逆流する思いがした。これでは、娘を嫁ぎ先の家族として認めないも同然ではないか。しかも、生まれた子供と母親の姓が違うなどとは、考えられない。これでは娘があまりにも不憫というモノだ。






「そんな男と結婚することはない。今すぐ別れろ!」
と怒り狂うあなたに娘は言う。





「だって、私は彼のことが好きなの。結婚したいの」
「でも、同じ姓にすらなれないなんて、ひどすぎる」





あなたはやり場のない怒りにかられるだろう。制度として法が認める以上、おかしなことは何もないのだ。








「あなたにはご迷惑をおかけしません」
という別姓推進論者のいう、「迷惑のない社会」とはこんな社会のことだ。